[ PG12]無力さと絶望を感じた作品「闇の子供たち」

2008年に公開された映画「闇の子供たち」を紹介します。貧困が生み出す不条理!裕福さが生み出す捻じ曲がった欲望!「これは現実ではない・・・映画の世界だ!」そう思いこもうとするが、おそらく、地球上のどこかでは、現実なのだろう。
チンパンジーの雄は、繁殖行為・子孫を残すため、他の雄との間に生まれた赤ちゃんを殺し、食することもあるという。そして人間は、自分勝手な、欲望・快楽・都合で、人を蹴落とし、甚振り、傷つける。いったい何が違うのだろうか・・・
それでも、人間には知恵がある。その知恵を絞って、なくすことはできないのだろうか?この作品を観ながら、心からそう思うと同時に、何もできない無力さに、悲しみと絶望を感じました。観終わった後、これほど心の痛みと絶望感に襲われる作品はなかったように思います。
心が痛くなる作品ですが、このような世界があることを知ってほしい。




◆INTRODUCTION

人身取引 児童買春 臓器売買 ・・・ 

親に売り飛ばされ、連れてこられた子供たちは、檻の中に閉じ込められ、大人の欲望のため自分が買われるのを待つしかなかった。2人の少年を買っていく外国人。少女をスーツケースにいれ、ホテルの部屋へ連れていく日本人。HIVに感染したことで、使い物にならないと、袋に入れられゴミとして処理される少女・・・・・・

日本新聞社 バンコク支局駐在の記者 南部浩行(江口洋介)は、タイで行われようとしている、日本人の子供がうける心臓移植手術について、調査をすすめる中、衝撃の事実を知ることになるのでした。それは、生きたまま臓器を提供するということです。臓器を提供する子供は、健康体のまま麻酔をかけられ、臓器を取り出される。つまり、殺されるということでした。南部は、その事実を知った上でなお、取材をすすめていきます。
同じころ、NGO団体のボランティアとして、バンコクの社会福祉センターで働く音羽恵子(宮崎あおい)は、売春宿で働かされている少女、アランヤーから届いた救いの手紙を読み、社会福祉センターの仲間たちと、子供の救出に向かって動き出すのでした。そんな中、臓器売買の取材で訪れた南部と出会った音羽は、臓器移植の真実を知ることになります。移植手術の取材で、子供の両親のもとに向かう南部に同行し「移植をやめるよう」感情的に叫び続けるのでした。子供の両親は、「取材にきたのではないのか?」「自分達の子供に死ねと言っているのか?」と、取材に応えず追い返すことになります。
バンコク支局に戻った南部は、警察に勾留されているフリーカメラマン与田博明(妻夫木聡)の拘束を解き、心臓移植の記事を書くため、共に行動することになります。
「助けられない代わりに犠牲になる子供を見るんだ。子供がどんな顔をして病院に入っていくのか?そして見たままを書くんだ。」

一方、バンコクの社会福祉センターに戻った音羽は、手紙にあった「ゴミ袋に入れられ捨てられる」という情報を頼りに、ゴミ収集車を見張り続けるのでした。


◇ 臓器売買

生きたままって知ってましたか?

生きたまま・・・?

臓器を提供する子供です。

えっ・・・?

健康体のまま麻酔をかけられ、手術台にのせられるんです。

バカいえ 日本の子供の心臓の移植だぞ!

そうです。殺されるんです。・・・提供者の子供は。

・・・・それじゃまるで、生贄じゃないか。

 

ゴミとして捨てられた少女が、妹の名を呼びながら必死に向かう先とは・・・

 

取材をすすめる中で思い出される、南部の心の奥に潜む闇とは・・・





◆CAST

南部浩行((江口洋介)
日本新聞社バンコク支局駐在の記者。

音羽恵子(宮崎あおい)
NGO団体のボランティア。

与田博明(妻夫木聡)
バックパッカーのフリーカメラマン。

Yairoon/ヤイルーン(Kullasatree Kanmakklang)
人身取引の男に売り飛ばされ、売春宿で働かされる少女。HIVに感染し袋に入れられ、ゴミとして捨てられてしまうが、ゴミ捨て場から妹の名を呼びながら逃げていく。センラーの姉。

Senla/センラー(Nichakorn Puapornpong)
ヤイルーンの後、人身取引の男に売り飛ばされ、売春宿で働かされる少女。臓器移植の提供者として病院に連れていかれてしまう。ヤイルーンの妹。

Aranya/アランヤー(Setanan Homyamyen)
売春宿に売られた少女。福祉センターに救いを求める手紙を書き、事実を知らせる。

Jit/チット(Praptpadol Suwanbang)
子供たちを買い、売春宿や臓器売買の斡旋をする男。彼もまた、子供たちと同じように幼い頃、犠牲になっているのでした。

梶川克仁(佐藤浩市)
商社勤務 課長職。8歳の息子が拡張型心筋症を患っており、1日も早い移植手術が必要となるなか、大山という男から、タイで移植手術が可能という連絡がはいり、息子の心臓移植をすすめている。

梶川みね子(鈴木砂羽)
梶川克仁の妻、心臓病の息子の母親。実家が資産家であり、息子の心臓移植のため、5,000万円を用意する。

清水哲夫(豊原功補)
南部の同僚 日本新聞社 記者。タイで行われようとしている、日本人の子供の、心臓移植手術についての情報をつかむ。

原作者 梁石日
日本の小説家。在日朝鮮人。通名:梁川正雄。



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