2011年 TBS系日曜劇場で放送されていました、SF医療ドラマ「JIN-仁-完結編」を紹介します。
南方仁が江戸時代にタイムスリップしてから2年の歳月が流れ、時代の転換期である幕末を舞台に、新しい世を創るため奔走する人たちと関わりながらも、時代の荒波にのまれ傷つく人々を救おうと尽力する南方仁たち。その南方たちに賛同するかのように、本道(漢方医)と蘭方医 異なる医学界が協力していくことになるのでした。
そして、その想いが未来へつながるという、とても感動できるすばらしい物語になっています。
とくに最終話のラスト15分は見入ってしまい自然と涙が流れていました。
エンディング曲、平井堅さんの「いとしき日々よ」とても素敵な歌でした。
僕たちは当たり前だと思っている。
思いたてば地球の裏側にいけることを。
いつでも思いを伝えることができることを。
平凡だが満ち足りた日々が続くであろうことを。
昼も夜も忘れてしまったような世界を。
けれど、それは全て与えられたものだ。
誰もが歴史の中で戦い、もがき苦しみ、命を落とし、生抜き、勝ち取ってきた結晶だ。
だから僕たちは、更なる光を与えなくてはならない。僕たちの この手で。
◆INTRODUCTION
ある夜、南方仁(大沢たかお)は、救急搬送された男性の緊急手術をおこなうことになります。手術は無事終了したのですが、翌日、手術を受けた患者が病室を抜け出してしまうのでした。院内を探し回り、非常階段で蹲っているその患者を発見した南方は、病室に連れ戻そうともみ合う中、足を滑らせ階段から転げ落ち、江戸時代へとタイムスリップしてしまいます。
江戸時代へとタイムスリップしてから2年の歳月が流れ、橘咲はじめ、南方を慕い集まった医師たちと共に「仁友堂」という医療所を設立して、江戸の町で医者として暮らしていました。
ある時、瀕死の重傷を負う佐久間象山の命を救うべく必死の治療を続けていると、象山は奇跡的に目を開き、南方が未来からきた医者であると悟るのでした。そして、南方へこれからの道しるべともなる最後の言葉を告げます。
「おまえは、歴史を変えてしまうことを恐れている。裏を返せばそれは、自分が歴史を変えてしまえるかもしれないと思っているからだ。相当な自信家だ。迷わず救え! その心のままに救え!」
新時代に向けて動き出していく「幕末」の動乱の中で、傷つく人々を救うべく尽力する南方たちと、彼らに賛同するように手を取り合う異なる医学界の医師たち。新しい時代を受け入れるかのように医学界も新しい時代を迎えてゆくのでした。
「国の為 道の為」
- 南方仁は歴史を変えてしまうのか?
- 南方仁は元の時代へと戻ることは出来るのか?
- 南方仁の婚約者であった友永未来は目を覚ますのだろうか?
- 南方仁が江戸時代にタイムスリップした意味とは?
- 南方仁と非常階段でもみあった包帯男の正体とは?
◆CAST
南方仁(大沢たかお)
東都大学附属病院脳外科医。婚約者である友永未来の脳幹部 腫瘍摘出手術にて、腫瘍摘出はできたものの、動脈を傷つけ大量出血を起こしてしまい、未来を植物状態にさせてしまった。それ以降、難しい手術は他の外科医にまわすようになった。救急で搬送された男性患者と関わることから、江戸時代にタイムスリップしてしまう。
橘咲(綾瀬はるか)
旗本橘家の娘。兄・恭太郎の命を救った南方仁に興味を持ち、医療行為の補助をおこなう。
橘恭太郎(小出恵介)
徳川旗本の剣客の武士。咲の兄。勝海舟から洋学を学ぶなど向上心が高い。浪人たちに襲われ前頭部を斬られるが、タイムスリップしてきた南方仁に命を救われる。
橘栄(麻生祐未)
恭太郎と咲の母。恭太郎の命を救った南方仁を屋敷に住まわせる。
坂本龍馬(内野聖陽)
新しい世を造るため奔走する。薩長同盟締結のため尽力し、大政奉還を成し遂げる。新政府設立のための「新政府綱領八策」をたてるが、ドラマでは南方の話を聞いたことで、九策まで書かれている。
佐分利祐輔(桐谷健太)
仁友堂の一員。大坂の合水堂で医学を学んだ、華岡流の若き医師。
山田純庵(田口浩正)
仁友堂の一員。西洋医学所勤めの蘭方医。ペニシリン精製の陣頭指揮をとる。
福田玄孝(佐藤二郎)
仁友堂の一員。本道医学館の重鎮であったが、南方の手術により一命を取り留める。内科医として勤める。
八木(斉木テツ)
仁友堂の一員。
横松(中江大樹)
仁友堂の一員。
勝海舟(小日向文世)
恭太郎との繋がりから南方仁と知りあう。幕府に掛け合いコロリ医療への補助をおこなうようにする。江戸を戦場としないように西郷隆盛と掛け合う。
佐久間象山(市村正親)
少年時代に、木から滑り落ちて2010年にタイムスリップする。2010年の世界で目にした世に近づくため勉学に励み、その考えを広める。南方仁が未来から来た人間であると確信し、南方に進むべき道を示す。
西郷吉之助(隆盛)(藤本隆宏)
薩摩藩士。腹痛治療のため開腹手術をすることになるが、腹を切ることは兵の志気が下がると治療を断る。しかし、患者を治したいという仁の熱意に打たれ開腹手術を受けることになる。
野風/橘未来(中谷美紀)
野風 元花魁 フランス人貿易商ルロンと結婚して女児を出産する。
橘未来 ・・・・・
トーマス・ブレーク・グラバー(ウィル・ゲラック)
イギリス商人。攘夷を掲げる浪人に斬られ負傷してしまい、仁の手術を受けることになる。坂本竜馬を介して武器を販売している。
田中久重(浅野和之)
無尽灯などを発明した技術者。仁が未来から持ってきた豆電球をわたす。
◆HISTORICAL FIGURE
坂本龍馬
江戸時代末期の志士、土佐藩郷士。貿易会社と政治組織を兼ねた亀山社中(後の海援隊)を結成した。薩長同盟の斡旋、大政奉還の成立に尽力するなど倒幕および明治維新に影響を与えるなど、重要な働きをした。
新政府綱領八策(しんせいふこうりょうはっさく)は、坂本龍馬が慶応3年(1867年)11月に示した維新後新政府設立のための政治綱領である。現在龍馬自筆本が2枚残っており、国立国会図書館と下関市立長府博物館に所蔵されている。
(国立国会図書館デジタルコレクション)
勝海舟
江戸時代末期(幕末)から明治時代初期の武士(幕臣)、戊辰戦争時には幕府軍の軍事総裁となり、早期停戦と江戸城無血開城を主張し実現。政治家。位階勲等爵位は正二位勲一等伯爵。
佐久間象山
幕末の兵学者・思想家。信州松代藩士。名は啓ひらき。象山は号。佐藤一斎に朱子学を学び江戸神田に象山書院を興す。蘭学・砲術に通じ、開国論を唱えたが、攘夷派のために暗殺された。
西郷吉之助(隆盛)
幕末・明治期の政治家。大久保利通,木戸孝允とともに明治維新の三傑と称される。戊辰戦争では大総督軍参謀として東征、江戸城の無血開城に成功する。明治10年、西南戦争で敗れ自刃した。
トーマス・ブレーク・グラバー
スコットランド出身。武器商人として幕末の日本で活躍した。某TV番組では、秘密結社FMのメンバーとされている。
桂小五郎
長州藩士として討幕に努め薩長同盟を推進。明治維新に貢献。(明治維新後 木戸孝允)
田中久重
江戸時代後期から明治にかけての発明家。無尽灯や万年自鳴鐘 (時計)などを発明した。
芝浦製作所(後の東芝の重電部門)の創業者。
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