もしかしたらディープな書き出しかもしれませんが、男色・衆道・ボーイズラブなど、表現は様々ありますが、日本では男性が男性を愛することは昔からありました。
例えば、女人禁制が多い僧侶。また、武士の間においても多くあったようです。
なぜ?こんな話からはじめたかというと、何十年も開けることなく放置していた引越し荷物の中に1冊の映画のパンフレットを見つけたことがきっかけです。
もう30年以上前の話なのですが、よく遊んでもらっていた中学生のお兄さんが、「このあいだ、この映画見てきたんだ。いい映画だったよ。」と言いながら渡してくれたパンフレットがはいっていました。
正直、そのときパンフレットを読んだかは覚えていませんが、「外国の人ってカッコいいな!」と思ったことだけは覚えています。そして、映画を観てきたと言ったお兄さんがすごく大人のように感じました。
その映画を、偶然にもU-NEXTで配信していることをみつけ、「どんな映画だったのだろう?」という思いと懐かしさからみて観ました。
今回はその映画を紹介したいと思います。
「閉鎖的な社会で過ごす美少年同士の愛と青春を描いた作品」1983年公開の『アナザーカントリー』です。
静かで優雅な音楽がとても心地よかったです。
ぼくは、同性愛ということについて否定的な考えはありません。
この世界には様々な愛の形があります。ですから、これが愛だ!と定義づけることはできないと思います。
しかし、愛とは相手を思いやり愛しむことではないかと思います。
相手を傷つけることは決して愛でないと考えています。
同性愛であっても、相手を思いやり愛しむのであれば、美しい愛の形であると思います。
ただ、僕自身は、男性を愛する対象として見る事はできないです。
◆INTRODUCTION
モスクワのアパートを訪れた女性記者のジュリー・スコフィールド。
彼女が尋ねた人物とは、かつてスパイとして祖国を裏切りった年老いた男性 ガイ・ベネットでした。スコフィールドは、なぜ特権階級の者がスパイとなり祖国を裏切ったのかを記録するために訪れたのです。
質問を投げかけるスコフィールドに対しベネットは、「まだ、詳しいことは話せないが、その代わり背景は話せるよ。軽蔑すべき英国的背景すべてをね。」と言い、彼が全寮制の学校で過ごした日々を振り返りながらゆっくりと話しはじめるのでした。
その日は、戦死した卒業生をたたえる追悼式の日でした。
学校の中庭で賛歌を歌っている中、ベネットは他の寮の青年ハーコートに目を奪われてしまいます。
そして同じ日に、追悼式に参加していない寮友のマーティノが他の寮の子と愛し合っている現場を舎監に目撃され、羞恥心から首を吊って自殺するという事件が起こってしまうのでした。
事件が及ぼした影響は大きく、自治会幹部たちは動揺します。そして、「寮の風紀が乱れきっている。浄化が必要だ!」とファウラーが声を荒げるのでした。
ベネットはそんなファウラーをよく思っていませんでした。ファウラーもベネットのことをよく思っておらず、互いに嫌悪感を抱いているのでした。
ベネットは、そのような事態があった中でも、追悼式で目を奪われたハーコートのことが気になり、意を決して「一緒に食事をしよう」と書いたメモをすれ違いざまにハーコートの胸ポケットに入れます。
約束の当日、夕刻から高級ホテルのレストランで待つベネットのもとにハーコートがやってきます。2人は、高級シャンぺンを飲みながら会話し、そして、互いの距離が近づいていくのを少しづつ感じるのでした。
◆CAST
ガイ・ベネット(ルパート・エヴェレット)
祖国を裏切りモスクワで生活している元スパイ。
ジェームス・ハーコート(キャリー・エルーズ)ベネットが愛する人。
トミー・ジャド(コリン・ファース)寮の仲間。親友。
バークレイ(マイケル・ジェン)
デラヘイ(ロバート・アディ)
デヴェニッシュ(ルパート・ウェインライト)
ファウラー(トリスタン・オリヴァー)
メンジース(フレデリック・アレクサンダー)
ガイの母親(アンナ・マッシィ)
ジュリー・スコフィールド(ベッツィ・ブラントレイ)インタビュアー。
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