1999年に公開されたサイコホラー『黒い家』を紹介します。
この映画は、1997年に日本ホラー小説大賞を受賞した、貴志祐介氏の小説「黒い家」を映画化した作品です。ストーリーもさることながら、出演する俳優陣の高い演技力に引き込まれました。
とくに、大竹しのぶさんと西村雅彦さんの異様とも思える感情のない演技に見入ってしまい、愛情や理性を持たず、欲望に支配された人間の恐ろしさを感じました。
◆INTRODUCTION
昭和生命保険相互会社 北陸支社で保険金の査定業務を担当する若槻慎二(内野聖陽)は、匿名の女性からの問い合わせに対する電話対応をすることになります。その問い合わせとは「自殺をしても保険金が貰えるのか」と言うことでした。若槻は「保険金が支払われる場合とそうでない場合がある」と回答した後、もしやと思い自殺を考えているのなら思いとどまるように話すのですが、女性は、担当者の名前を尋ね「ありがとう」と電話を切ってしまいます。しばらくして、菰田重徳(西村雅彦)という男から自宅に来るよう、若槻を名指しで連絡が入ります。すぐに菰田家を訪問した若槻は自宅へ上がり、菰田重徳の言われるまま部屋の襖を開けると、そこには、菰田重徳の義理の息子 菰田和也が首を吊った状態で亡くなっているのでした。
警察の現場検証なども終わり会社へと戻った若槻のもとに、数日後、亡くなった菰田和也の母 菰田幸子(大竹しのぶ)が、保険金の支払時期を確認に来るのでした。それからは、毎日のように菰田重徳が保険金の支払を催促するかのように訪れるようになります。
ようやく警察も死因を自殺と判断したことで保険金を支払うことになるのですが、菰田和也の自殺に疑問を感じた若槻は、社内のマニュアルに反して余計な行動をとってしまうのでした。
その後、菰田夫妻の保険金請求をめぐって恐ろしい事態へと展開していくことになります。
◆CAST
若槻慎二(内野聖陽)
昭和生命保険相互会社 北陸支社 主任。査定や保全を担当している。
菰田幸子の息子、菰田和也が自宅で縊死しているところを発見してしまう。
菰田重徳(西村雅彦)
菰田幸子の夫。常に体を揺らし、独特の話し方する。工場にて裁断機を使う仕事に就いている。
過去、旧姓 小坂重徳で保険に加入しており、障害給付金を貰うため自分の指を切断したらしい。(指刈族の残党)
菰田幸子(大竹しのぶ)
亡くなった菰田和也の母親。菰田重徳とは2年前に再婚。幼い頃母親がいなくなり父親に育てられる。
右手首にリストカットと思われる複数の傷がある。
菰田和也
菰田幸子の息子。自宅で縊死していた。
葛西好夫(石橋蓮司)
昭和生命保険相互会社 北陸支社 副長。若槻の上司。知識・経験が豊富で、保険加入者のクレームや難癖にうまく対処する。
三善茂(小林薫)
有限会社保険データサービス調査員(潰し屋)。
元アウトロー業界に身をおいていた。
金石克己(桂憲一)
若槻の出身大学に勤める犯罪心理学専門の心理学助教授。
黒沢恵(田中美里)
若槻の恋人。若槻の出身大学に勤務している。
松井刑事(町田康)
菰田和也の縊死などを担当した刑事。
角藤嘉毅(伊藤克信)
入院給付金の限度日数120日を過ぎるたびに病名をかえて入院を続けている。本社の決定で保険契約解除の手続きに伺うが契約解除に応じようとしない。
大迫次長(菅原大吉)
昭和生命保険相互会社 北陸支社 外務次長
木谷次長(佐藤恒治)
昭和生命保険相互会社 北陸支社 内務次長
出前持ち(山崎まさよし)
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